Summer Snow
転校生
毎日毎日同じことの繰り返し。
学校に行ってもいじめられるだけ。
勉強なんかできない。
教科書だって隠されて……
教師からも無視されて……
私の味方なんて一人もいないんだ。
永遠に――…
「みんなと一緒にいないの?」
え―――?
顔をあげると、見知らぬ誰かが私を見ていた。
「私に……私に話しかけてるの?」
「キミ以外誰がいるの?」
彼はそう言いながら笑顔で私に言った。
「私と一緒にいてくれる人なんていない。そんなの皆が知ってるよ?」
「じゃあ、これから僕が毎日一緒にいてあげるよ」
彼はとっても明るかった。
私とは比べモノにならないくらいに……
「そんなのいいです!! 私なんかと一緒にいたらあなたまで――」
そう言いかけた時、チャイムが鳴った。
「あっ、じゃあ、またね!」
彼はダッシュで教室から出て行った。