愛のカタチ


「真理、このあとどうする?」


「……帰る」


「そっか!なら、送ってくよ」


「えっ?そんな……。
悪いからいいよ。このあとも飲みに行くんでしょ?」


「悪くないよ。
それに、真理が帰るなら残ってたって、意味ないし!俺が送っていきたいだけだから」



――…賢司。


賢司の言葉が、ストンと胸の中に落ちていった。



「あー、悪いけど、俺たち先に帰らせてもらうわ」


「おぉ!じゃあ、またな」


「うん。また連絡するね!」


「賢司、ちゃんと送り届けろよ!じゃあなー!」


「またね〜」


「気を付けてね!」



みんなと別れた途端、こんなにも辺りが静かだったことに気付かされた。



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