愛のカタチ
静かな住宅街。
均等に並んだ外灯の明かりが、二人を照らす。
二つに重なる影。
賢司のスピードに合わせて、コツコツ…とヒールの音を鳴り響かせながら住宅街を練り歩いた。
足の痛みは、すでに限界に達していた。
新しく履き卸したパンプスが足に馴染まず、靴擦れを起こしていたのだ。
踵の皮が捲れ、接触した部分に鋭い痛みが走る。
さっきまでは気にも留めなかったけど、足にも疲労を感じ、だんだんと歩くペースが落ちてきた。
「少し、休む?」
異変を感じ、賢司が足を止めた。