愛のカタチ


「ごめん…」


苦笑いを浮かべ、頭を項垂れた。


少し歩いた先に、外灯に照らされた小さな公園があった。


ひとまず、ここで休むことにした。 


しんと静まり返った公園。


ブランコと滑り台、それに小さな砂場が申し訳程度に置かれていた。


その隅にあるベンチに腰を下ろし、すぐさまパンプスを脱ぐと、ストッキングに皮が張り付いていた。


「うわっ…!痛そうだな」


「うん、ちょっとだけ。
でも、情けない…こんな格好!」


せっかく楽しみにしていた同窓会だったのに……。


おまけに好きだった人に、こんな姿を見せるなんて……。



好き…だった…人……?


自分の中で、違和感を感じた瞬間だった。



< 152 / 304 >

この作品をシェア

pagetop