愛のカタチ
第11章 揺れる想い
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「なぁ、同窓会どうだった?カッコいい奴とかいた?」


ダイニングテーブルの上で新聞を広げながら、さっきからあれこれ聞いてくる拓也。



目は新聞、手にはこんがり焼けたトースト。


辛うじて、耳だけはこちらを向いているような感じだ。 



「だからさぁ、何度も言ってるでしょ!みんなあんまり変わってなかったよ。多少、禿げたり太ったりはしてたけど」



「昔、付き合っていた奴には会わなかったの?」



「だからさぁ……」



いい加減、うんざりしていた。


同じことを何度も聞かないでほしい。 


いつからだろう? 



あれだけ放任主義だった拓也が、私に関心を持っているような素振りをみせるようになったのは…… 




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