愛のカタチ
「俺、心配なんだよ。真理は可愛いから他の奴らが真理のこと、誘惑しないかって気が気じゃなくてさ」
「あのねぇ、そんなことある訳ないし!いい加減やめてくれない?」
最後は、ピシャリと言い放った。
本当にうんざりしていた。
同窓会から帰ってきてからというもの、何かにつけ執拗な質問攻めにあって、ホトホト嫌気がさしていた。
自分だってあの日――
同僚の永井くんと朝までキャバクラで飲んでいたくせに……。
昼過ぎにマンションへ戻ってみれば、泥酔状態の二人がリビングを陣取り、大の字で寝転んでいた。
異様な酒臭さが充満する中、鼾の大合唱。
おまけに、エアコンの設定温度が16℃の強風。
外気温との差が、軽く20℃もあった。
寒さと臭いに耐えられなくて窓を全開にすると、「暑いからエアコン止めるなよ!」と、罵声が飛び交い、惨憺たる気持ちに陥った。
そして、今日もこんな感じだ。