愛のカタチ
暫く、画面を凝視した。
胸が苦しくなるほどに、心臓がドクン…ドクン…と物凄い速さで飛び跳ね、私の身体を駆け巡る。
心臓に手を当て、心を落ち着かせようとするけれど、走りだした心臓は、動きを弱めない。
それでも、鳴り止まない携帯電話。
ゴクンと喉を鳴らし、生唾を飲み込んだ。
目を瞑り、一度、深く肩で息を吸い、ゆっくりと吐き出した。
意を決し、通話ボタンを押した。
「……はい」
「もしもし?
俺だけど、誰だか分かる?」
「うん」