愛のカタチ
二人で部屋へ引き返そうとしたときだった。
マナーモードにしていた携帯が、ポケットの中で、ブーブーブー…と震えだした。
手を入れ、携帯を抜き出し、ディスプレイを確認すると、珍しい人からの着信だった。
「はい、もしもし?」
「真理?元気にしてる?」
「うん、元気だよ。珍しいね。今日はどうしたの?」
「うん。実は、真理に報告があって……」
「報告?」
「うん。驚かないで聞いてね。私たち結婚することが決まったんだ!」
「えっー、結婚!?
よかったじゃん!おめでとう!」
「ありがとう。でも、できちゃった婚だからさ、式は挙げずに籍だけ入れることにしたの」