愛のカタチ
う〜んと両手を頭の上に挙げ、背伸びして、立ち上がろうとした瞬間だった――。
「キャッ!」
「「危ない!」」
バランスを崩し、倒れそうになったところを隣にいた拓也と諒に支えられる格好となった。
「うわっ!ビックリした〜!」
「ビックリしたのは、こっちだよ!大丈夫か?」
「本当だよ。しっかりしろよな、姉貴!」
「ごめん、ごめん」
悲鳴を聞きつけた親戚連中も、「真理ちゃん、大丈夫か?」と、心配そうな声色を出しながらも顔は笑っていた。
恥ずかしさで顔が真っ赤になるのを感じ、そそくさと台所に向かったときだった。
「姉貴……この前、賢司先輩に会ったよ!」
「――えっ!?」