愛のカタチ
第4章 淋しい夜
帰りがけに、国道沿いにある大型スーパーに立ち寄った。
カートにカゴを乗せて、野菜コーナーから順番に練り歩く。
さて、と……
今日の晩ご飯は何にしようかな。
とりあえず、キャベツやじゃがいも、玉ねぎなど、使い回しの効く野菜を次々とカゴの中に入れていった。
鮮魚コーナーを覗き込み、一番初めに鰤(ぶり)が目に入った。
一旦、手に取ったけれど、やっぱり元に戻した。
拓也は魚が嫌いだから。
魚が主食の日は、それだけで機嫌が悪くなるのだ。