愛のカタチ
時刻は、午後四時半。 



南向きに面したこの部屋は、西日が当たらないだけマシだけれど、やっぱり、暑い。 



出窓に並べられた観葉植物も、葉がダランと垂れ下がり、少し元気がなさそう。


お水…あげたほうがいいかな。



立ち上がり、キッチンにある水道のレバーを下げた。


シャーっと勢いよく流れ出る水。



傍にあったコップに水を汲み、植物に与えた。



ジワジワ…と、土の中に染み込んでいく。



いくらか、元気を取り戻したように見えた。




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