愛のカタチ
拓也の実家での1泊2日――。
強行スケジュールは、心身ともに強力なダメージを与えた。
移動はもちろんのこと、親戚への挨拶回りでヘトヘトになった。
半年ぶりの帰省に、行く先々で、私たちは丁重にもてなされた。
「よく帰って来てくれたね。さぁさぁ、上がって!」
やはり、皆、年に数回しか帰省しない拓也が可愛いのだろう。
田舎の長男、さらには一人っ子ときている。
どこへ行ってもご馳走が並べられ、手厚く歓迎された。
拓也の実家では、嫁としての勤めもなんとかこなした。
そして、大きな荷物とともに私たちは故郷をあとにした――。