愛のカタチ


お盆を過ぎたというのに、このうだるような暑さ。


新しく買ったワンピースも、汗で裏地が張りついて気持ち悪いほど。


手にしていたハンドタオルでパタパタ扇ぐけど、あんまり意味のない動作だった。


涼を求めて、迷わずコンビニの中に入った。 


……はぁ、気持ちいい。  

たちまち、生き返った心地がした。


雑誌コーナーの前に立ち、数あるファッション誌の中から『Gam Gan』を手に取った。


パラパラと頁を捲りながらも、窓に映る自分の姿が気になって仕方ない。


……大丈夫かなぁ?おかしくないかなぁ?


久しぶりに会う皆に、どう思われるのかが、すごく気になった。


――と、「お待たせ〜」と明るい声が近付いてきた。

美沙だった。 


「あたしも今、来たところ。暑いね」


あれこれ談笑しながら、まだ明るい夏の空を背に、二人で『四季彩』を目指した。 



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