愛のカタチ
交際中は、傍から見てもラブラブだった二人。
時々、些細なことで喧嘩もしたけれど、年上の余裕からか、拓也には私の我儘をも笑って包み込んでしまう不思議な包容力があった。
週末は、大概、二人きりで過ごした。
実家暮らしの私と一人暮らしの拓也。
自然と、拓也のワンルームで過ごす時間が多かった。
二人で買い物に出掛けたり、料理をしたり……
部屋でゆっくりとDVDを鑑賞したり……
そうしたささやかな時間が、あの頃は楽しくて仕方なかった。
仕事のあるウィークデーには会えない拓也との時間を埋める、貴重な時間(とき)でもあった。