愛のカタチ
第7章 想いを胸に
歩きながら、目の前に見える光景に、ハッとした。
――…ここって!?
懐かしい、この銀杏並木。
夏になると、青々とした葉を広げ、秋には黄色く色付いたトンネルで私たちを毎日、迎えた。
特に、黄金色に染まった銀杏の葉っぱが降り積もる秋は、とても美しかった。
――そう。私たちは江南高校の正門に通じる道に来ていた。
「ねぇ、なんで?なんで、学校なんかに来ることになったの?」
疑問を訊ねずにはいられなくて、百合や美沙の方を交互に見渡した。
「さっき、みんなで相談したの!酔い醒ましも兼ねて遊びに行こう、ってね」
いたずらっ子のように、二人ともクスリと笑う。