林檎の木
突然上から声がした。
聞いたことのある声。
憎たらしい声。
「やっぱりお前かよ。」
そこには同じクラスでよく遊ぶグループの1人
拓がいた。
「さっき彩といなかった?」
そうやって彩にだけ優しい!!
ひいきだ、ひいき!
拓はサッカー好きなバカ。
いっつもうちにひどいくせにほかの人にはいい顔しちゃって!
「康君とお話中。」
「それでぼっちか!」
「もううるさいな!」
あたしはしっしと拓を追い返した。
「ひっで」
「ひどくない。さっさと帰れ!」