今日は運転手で

そんなことが出来るくらいなら、こんなに苦しんでない。

いつまでも引き止めてちゃいけない。でも帰ってほしくない。

「その髪型、やっぱりたまらない。みんなが振り返って周防さんを見て、一目惚れしちゃうんじゃないかって、見ててハラハラする」

周防は背中を向けて歩き出していたのに、立ち止まって、振り返っていた。

「あのね、オレはそんなにモテたことないから」

「武装してるからでしょ？」

「武装?」

「モテない武装。なんもしない方が、可愛いのに。わかっててやってるでしょズルいなあ。それで、た、まーに見せるんでしょ。自分が小悪魔じゃん」

復讐完了。