キミの嘘はスキの裏返し。



昇降口までの道を歩きながら、七海くんは自分のペースで話続ける。



「瑞希先輩は今日の球技大会はバレーに出るんですよね。



僕も体育館の隣のコートでバスケなので、絶対応援行きます!」



彼はわたしが反応しないのにも関わらず、本当はサッカーに出たかったんすけど、サッカー部は駄目って言われちゃったんで出れなくってとまだ話している。



朝からわたしの歩幅に合わせて、まるで蝉のようにミンミン鳴いているようで思わずため息を吐きたくなる。



「……そう」



「はいっ!でもすぐに先輩の応援に駆け付けられるのなら



バスケで良かったです!」



わたしは溜め息を呑みこんで、それだけ答えると七海くんの話を背中で聞きながら自分の学年である2年生の昇降口に向かった。



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