幼なじみが、先生で。
いつだって、わたしはわがままだ。
思い返せば何度自分のわがままで人に迷惑をかけたことだろう。
せっかくのプレゼントを返すなんて本当はしたくないけど、これだけはどうしても譲れない。
「…………それは、桐生蒼が好きだからか?」
「えっ」
今、何を………。
「桐生先生に貰ったんだろ、同じようなやつ」
何、言ってるの?
「だから俺からのは貰えないって……?」
「どうしたの、急に………」
すごく怖い顔してるよ?
「むかつく…………」
「ひゃっ!」
わたしをドンッと壁押し付けて、身動きを取れなくする。
無言で睨む遥の顔は、今まで見たこともないくらい真剣で怖い。