幼なじみが、先生で。
「フラれて行き場がなくなったら俺が海里をもらってやるからさ」
「そんな笑顔で言われてもなぁ」
「当たって砕けても俺がいるってことだよ」
「その頃にはもう別の人が好きかもしれないじゃない」
「じゃあ逃げないうちに俺にしておくか?」
遥の優しさが身にしみてよくわかる。
わたしの背中を押してくれてるんだって、バレバレだよ。
「遠慮しておく。ちゃんと自分の気持ちちゃんと伝えたいから」
迷いはない。
真っ直ぐ前を見据えて、蒼ちゃんを想う。
「海里ならそう言うと思った」
ポンっとわたしの頭に落ちた遥の手が温かい。
遥のおかげでわたしはたくさんのことに気づくことができたの。
「卒業までにできることを頑張るよ!」
恋してるいる女の子キラキラして眩しい。
遥の言っていた言葉が本当なら、蒼ちゃんから見てもわたしは輝いて見えているかな。
蒼ちゃんを想うたびキラキラになれるなら、今日も明日も蒼ちゃんを想って日々を重ねていきたい。
悔いのない高校生活を送ろうと、今日改めて決意した。