幼なじみが、先生で。
永遠の初恋
終わりの季節
初恋は実らないとどこかで聞いたことがある。
初恋は思い出で終わってしまうと。
わたしの初恋も思い出で終わってしまうのだろうか。
そう思うと途端に胸が苦しくなる。
「今年はあまり雪が積もらないなぁ」
窓の外からぼんやり外を眺める、午後のひと時。
ついに季節は巡り、終わりを告げる冬がきた。
今年はそれほど雪は降らなくて、嬉しいような寂しいような変な気分。
小さい頃は、雪が積もったら真っ先に外に飛び出して遊んでたな。
大きい雪だるまを作ろうと意気込んだり、かまくらに入るのに憧れた。
今は雪が積もると歩きにくいなぁとしか思わない。
だけど、雪がない冬はちょっぴり寂しく感じる。
「海里、卒アルの写真これなんかどうかな?」
「あっ、うん。いいと思うよ」
「よしっ、じゃああとはー……」
今日の放課後は結衣と残ってクラスの卒業アルバムの製作途中。
結衣が卒アル担当になったため、わたしも手伝いをしているところ。