幼なじみが、先生で。


蒼ちゃん………会いたいよ……。


ぎゅっとシーグラスのネックレスを握り締めれば、いつだって蒼ちゃんを感じられる。

でも、それだけじゃ寂しいよ。

わたしはいつだって蒼ちゃんに会いたいのに。



「海里ーっ、蒼くんの家に荷物届けて来てくれないー?」


わたしの小さな願いが叶ったのか、タイミングよく、お母さんからの頼み事が部屋の外から聞こえてきた。

時計の針は20時を指してる。

この時間なら蒼ちゃんが家に居るかもしれない。


「うん、行く!!」

勢いよく扉を開けて、トントンッと階段を下りていく。


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