幼なじみが、先生で。


「ーーーー……り………海里!起きなさい!!」


「………ふぇ?」

「今日は始業式でしょ?早くしないと遅刻するわよ」



「あーっ!そうだった!!」



勢いよくベットから飛び起き朝からバタバタとうるさいのはわたし、辻宮海里(つじみやかいり)。


長かった春休みも終わり、今日からまた学校が始まる。



「んー、この制服もあと1年しか着られないんだなぁ」


今日からわたしは高校3年生。

高校生活最後の年がスタートする。


1年生の時に買ってもらった靴も鞄もかなりボロボロ。


新しいのがずっと欲しかったけど、あと1年しか使わないのかと思うとなんだか寂しくなる。



「いってきますー!」


玄関のドアを開けると眩しいくらいの青い空が広がっていた。




「空、青………蒼い………蒼ちゃん……」



久しぶりに蒼ちゃんと別れた時の夢を見た。


蒼ちゃんが居なくなってからいったいどれくらい経ったのだろう。


今でもずっと待ってるんだよ。


「蒼ちゃん……会いたいよ…………」


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