クールを演じる私【後編】
ビル
【ビルの屋上】
《璃流蘭SIDE》
桜蓮花の倉庫には辞族表を置いてきた。
本当は、aquaを辞めなくてもいいと思ったけど。
嵐龍の総長が騙されてたなんて知られたらaquaの名前に傷がつく。
だから、aquaを辞めてこの世からも消え去りたい。
真凛や翔さんには怒られるかもしれないけど。
今までなんで自分を犠牲にしていろんな人を助けたんだろう。
自分を殺して生きてきてたなんて馬鹿馬鹿しい。
自由に生きたい。
何にも縛られずに。
家のことも忘れて。
1人で生きたい。
なんで急にこう思ったのか分からない。
だけど…一つだけ分かったのは、私は北斗を愛しきれてないこと。