君を好きな理由
人生なんて長いようで短いし。
立ち止まるのは簡単で楽だけど……それは何もしないのも同然だし。
楽な事と楽しい事は別問題だし。
楽に生きるのも良いのかもしれないけれど、楽に生きようとは思わない。
我ながら難儀な性格かもしれないな。
「……博哉はこれからどうしたい?」
「はるかに抱きしめられたいです」
「…………」
この酔っぱらいめ……
だいたい、抱えらあげられたままでどうしろと……
「どちらかと言いますと、はるかに入りたいです」
「あんたは、もうちょっとムード大事にしなさいよね!」
「……仕方ありませんよ。俺は思い付くままに話始める人間ですから」
……まぁ、
「間違いないわよね」
「はるかは、いつも常識が邪魔をしますか?」
「んー……どうだろうなぁ」
私自身も、きっと変わり者だろうし。
人の事は言えないし。
「とりあえず、帰ろっか?」
言うと、ストンと下ろしてくれた。
「ところで。海は日帰り?」
「どちらでも……と、言いたいところですが、きっと泊まりになるでしょうね」
「じゃ、明日は買い物に行きましょ」
「旅行まで大袈裟になりませんよ」
「黒の日傘ならあるんだけど、白い日傘はないのよね」
「水着は?」
「買っても無駄になるから買わない!」
「大丈夫ですよ。浮いていればいいんですから」
「や。そんな問題じゃないと言うか、ダイエットしないと」
「……たいして太ってないでしょうに」
「それを言うのは、タブーだから!」
「でも、買っておいた方がいいと思います。ないと解れば、母に押し付けられますよ?」
……どういう母ですか。
「解った……博哉に絶対そっくりよ」
「母親似は嫌です」
「だから、母親似ならまだ良いって」
言い合いながら、博哉は手を繋いでくる。
何だか、ちょっと気恥ずかしいって言うか……
酔っぱらい博哉は甘えん坊になるみたいだし、いいか。
……慣れてきたよね、私も。
立ち止まるのは簡単で楽だけど……それは何もしないのも同然だし。
楽な事と楽しい事は別問題だし。
楽に生きるのも良いのかもしれないけれど、楽に生きようとは思わない。
我ながら難儀な性格かもしれないな。
「……博哉はこれからどうしたい?」
「はるかに抱きしめられたいです」
「…………」
この酔っぱらいめ……
だいたい、抱えらあげられたままでどうしろと……
「どちらかと言いますと、はるかに入りたいです」
「あんたは、もうちょっとムード大事にしなさいよね!」
「……仕方ありませんよ。俺は思い付くままに話始める人間ですから」
……まぁ、
「間違いないわよね」
「はるかは、いつも常識が邪魔をしますか?」
「んー……どうだろうなぁ」
私自身も、きっと変わり者だろうし。
人の事は言えないし。
「とりあえず、帰ろっか?」
言うと、ストンと下ろしてくれた。
「ところで。海は日帰り?」
「どちらでも……と、言いたいところですが、きっと泊まりになるでしょうね」
「じゃ、明日は買い物に行きましょ」
「旅行まで大袈裟になりませんよ」
「黒の日傘ならあるんだけど、白い日傘はないのよね」
「水着は?」
「買っても無駄になるから買わない!」
「大丈夫ですよ。浮いていればいいんですから」
「や。そんな問題じゃないと言うか、ダイエットしないと」
「……たいして太ってないでしょうに」
「それを言うのは、タブーだから!」
「でも、買っておいた方がいいと思います。ないと解れば、母に押し付けられますよ?」
……どういう母ですか。
「解った……博哉に絶対そっくりよ」
「母親似は嫌です」
「だから、母親似ならまだ良いって」
言い合いながら、博哉は手を繋いでくる。
何だか、ちょっと気恥ずかしいって言うか……
酔っぱらい博哉は甘えん坊になるみたいだし、いいか。
……慣れてきたよね、私も。