たとえ、すべてが嘘だとしても。
に
・*:.。. .。.:*・♡
「桜月────!」
遠くから、皐月の声が聞こえる。
あぁ、きっと昨日のことだろう。
脈打つ心臓と異なって、頭はなぜか
冷静だった。
「ん?どうした?」
そう聞くと、一瞬だけニヤリと笑って
また真剣な顔に戻す。
「ちょっとさ、来てくれる?」
「きゃー!桜月、もしかして告白?!」
小声で友達の三橋 怜愛(ミハシ レイナ)が話しかけてくる。
その言葉がどんなに残酷か、彼女は知らない。