桜の木の下で、恋をした
「ん?」
毎日通ってる道で、毎日この季節には見ている桜なはずなのに
今日は何か違う気がしてたまらない
何だ?
ただ、ボーッとその桜の木を見ていて
ふと女の子のいた場所に目をやるとそこにはもういなかった
「あんな子初めて見た」
あれはどこにいても目立つだろう、そんな容姿をしていたのに今日初めて見た
あの桜の木のように、何故か目が離せなかった
それに、あの子にはまた会うような気がして…
そんな不思議な感覚を疑問に思いつつも
公園を後にした
この時の俺は
あの桜の木があの子と巡り会わせてくれた事をまだ知らない