マサユメ~GoodNightBaby~
「少しは落ち着いたか?ほら」 良太はそう言いながらアパートから少し離れた自販機でスポーツドリンクを買ってきてくれた。オレは返事もせずにそれを受け取った。そして一口、口にした瞬間。
「・・・・・・うっ、おぇえ」
「リアムくん!大丈夫!?」 胃液を吐き出すオレの背中を真緒が優しくさすってくれていた。あまりの顔色の悪さに、あらかじめ用意してくれていたレジ袋にトイレットペーパーが敷き詰められた洗面器。そこにオレは全てを吐き出した。
「・・・・・・」
二人は目を合わせて、心配そうに深く息を吐いた。
「なあ、リム助。昨日の湊のこともあるし、今日は無理に学校行かなくても良いんじゃないかな?」
「そうよ。また放課後に私達が様子見に来るから今日は休もう?」
家族の愛情を知らないオレだけど、深い友情を感じて本当に感謝しか出てこない。でもだからこそやっぱり、ここで休むわけにはいかないよな。逃げたらダメなんだ、湊のことも、榎本さんのことも・・・・・・
「真緒ってさ、榎本さんと仲良いのか?」 唐突に出された名前に少し真緒は驚いているようにも見えた。
「榎本さんって・・・・・・あずきちゃん?特別仲が良いかって言われるとアレだけど、普通に話したりはするよ。なんで?」
「連絡先って知ってる?今、連絡とって見てくれないかな?」
自分の体調もままならないのに急に何を言っているんだろう?って顔している。そりゃそうだよな。でも、真緒はオレの真剣な表情を見て、良太とアイコンタクトを取ってスマホを取り出した。
「・・・・・・頼む。・・・・・・生きててくれ。・・・・・・夢であってくれ」 口を手で覆いながらオレは何かをぶつぶつと呟いていた。昨日のあの感触がまた戻ってくる様な気がした。そんなオレの冷たくなった身体を良太が支えてくれていた。
「・・・・・・出ない。もう登校時間過ぎてるし、携帯は触れないのかも」
「違う!触れないんじゃない!!榎本さんは・・・・・・!!」 オレは無意識に真緒の肩を強く掴んでいた。
「痛い・・・・・・痛いよリアムくん」
やっぱり榎本さんは死んでいるのか?話した事だって、多分あの一回しかない。ましてや家なんてどこあるのか知らないし、勿論部屋になんて入ったことはない。
「離してリアムくん、良太」
「リム助、やめろ!」 良太に引き離されてようやくオレは真緒が痛みに顔を歪ませていたことに気が付いて、自分自身で驚いてしまった。
「ごめん真緒・・・・・・オレ」
「大丈夫だよ。深刻な顔し過ぎだって」 そう言って笑ってくれた真緒の肩から首にかけて、僅かに赤くオレの手形がついていたことにオレは見てみぬフリをした。
「そんなに心配だったら、あずきちゃん家に寄ってから学校行く?そんなに学校から遠くないし」 真緒のその提案にオレは内心は恐怖におびえながら、のることにした。良太は少しいぶかしげにオレのことを見ていた。さっきの真緒への態度を気にしているのだろうな。
「・・・・・・行こう」
「・・・・・・うっ、おぇえ」
「リアムくん!大丈夫!?」 胃液を吐き出すオレの背中を真緒が優しくさすってくれていた。あまりの顔色の悪さに、あらかじめ用意してくれていたレジ袋にトイレットペーパーが敷き詰められた洗面器。そこにオレは全てを吐き出した。
「・・・・・・」
二人は目を合わせて、心配そうに深く息を吐いた。
「なあ、リム助。昨日の湊のこともあるし、今日は無理に学校行かなくても良いんじゃないかな?」
「そうよ。また放課後に私達が様子見に来るから今日は休もう?」
家族の愛情を知らないオレだけど、深い友情を感じて本当に感謝しか出てこない。でもだからこそやっぱり、ここで休むわけにはいかないよな。逃げたらダメなんだ、湊のことも、榎本さんのことも・・・・・・
「真緒ってさ、榎本さんと仲良いのか?」 唐突に出された名前に少し真緒は驚いているようにも見えた。
「榎本さんって・・・・・・あずきちゃん?特別仲が良いかって言われるとアレだけど、普通に話したりはするよ。なんで?」
「連絡先って知ってる?今、連絡とって見てくれないかな?」
自分の体調もままならないのに急に何を言っているんだろう?って顔している。そりゃそうだよな。でも、真緒はオレの真剣な表情を見て、良太とアイコンタクトを取ってスマホを取り出した。
「・・・・・・頼む。・・・・・・生きててくれ。・・・・・・夢であってくれ」 口を手で覆いながらオレは何かをぶつぶつと呟いていた。昨日のあの感触がまた戻ってくる様な気がした。そんなオレの冷たくなった身体を良太が支えてくれていた。
「・・・・・・出ない。もう登校時間過ぎてるし、携帯は触れないのかも」
「違う!触れないんじゃない!!榎本さんは・・・・・・!!」 オレは無意識に真緒の肩を強く掴んでいた。
「痛い・・・・・・痛いよリアムくん」
やっぱり榎本さんは死んでいるのか?話した事だって、多分あの一回しかない。ましてや家なんてどこあるのか知らないし、勿論部屋になんて入ったことはない。
「離してリアムくん、良太」
「リム助、やめろ!」 良太に引き離されてようやくオレは真緒が痛みに顔を歪ませていたことに気が付いて、自分自身で驚いてしまった。
「ごめん真緒・・・・・・オレ」
「大丈夫だよ。深刻な顔し過ぎだって」 そう言って笑ってくれた真緒の肩から首にかけて、僅かに赤くオレの手形がついていたことにオレは見てみぬフリをした。
「そんなに心配だったら、あずきちゃん家に寄ってから学校行く?そんなに学校から遠くないし」 真緒のその提案にオレは内心は恐怖におびえながら、のることにした。良太は少しいぶかしげにオレのことを見ていた。さっきの真緒への態度を気にしているのだろうな。
「・・・・・・行こう」