遊び人に恋をして
「へぇ、お前あんなのが好きなんだ。」


気づけば、そんなことを言ってしまった。


バッと慌てて振り返り俺を見る未久。


さっき俺と喋っていた時の様な、冷静さはない。

悔しさと敗北感に押しつぶされそうになる。


俺に惚れさせれば、こいつは俺に対しても

そんな顔を見せるのだろうか。


だったら、俺に惚れさせてやる。


覚悟してろよ未久。


俺見ただけで全然余裕なくなるくらい

惚れさせてやるから。


未久の友達が驚いた様子で俺たちを見る。


「放課後。教室残れ。」

そう未来の耳元で囁いて、俺は机に戻った。

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