遊び人に恋をして
私が眠りにつくまで、そう長くはきらなかった。


「─────。」


「────‥‥~。」


ん?何か聞こえる。


喋り声というか、喧嘩してるような感じ。


ひとりは先生の声。


あと1人。心地よい声。


誰だっけ。どこかで、この声。


寝起きで頭がまわらくて、話が全然頭に入らない。


しばらくして、静かになってきたところで

カーテンをめくる。


「先生‥‥‥?

と、倉科くん。」


そこにはなぜか倉科の姿。


くんって付けたのは、私なりの他人行儀。

倉科は顔を歪めて、切なそうな顔をした。


なんで、倉科がそんな顔するのよ。


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