遊び人に恋をして
「そんじゃ。」

倉科は私を保健室に残して、出て行く。


呆気にとられて、しばらく動けなくなる。


あんな顔が出来るんだ。


なにかを決意したような、でも何か優しい目。


黒い笑みより、あの顔の方が私は好きだ。


まあ、倉科のいろんな顔が見られるなら

あいつに気に入られるのも悪くない。


でも、私があいつに惚れることもない。

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