もう一度、恋をしよう。
次の日、奏多くんが珍しく学校を休んだ。
どうして…?
男の子から冷やかされて泣かされても、学校にはちゃんと来てたのに。
私は空席になっている奏多くんの席をぼーっと見つめる。
「あっ、椎名さん!宮野くんが今日来てないんだけど…何か知らないかな?」
私に話しかけてきたのは、担任の先生だった。
「ううん、奏多くんからは何も…」
「…そう。宮野くんのお家に電話したんだけど、繋がらないから心配で……」
うーん…と悩んでいる様子の先生に、私は嫌な予感がする。
…私を送ってくれたせいで、風邪引いちゃったのかな?
「私、学校が終わったら奏多くんのお家行ってみます」
「そういえば椎名さん、宮野くんのお家と近かったわね。…悪いんだけど、お願い出来るかしら?」
「はい」
私が頷くと、先生は申し訳なさそうに微笑んでから教室を後にする。