もう一度、恋をしよう。
ーー……コンコン
「…………美桜。」
ノックと共に後ろから私を呼ぶお母さんの声が聞こえて、思わずビクッとなる。
「……どうしたの?
美桜、この前から様子が変よ。」
「……そんな事ないよ。」
「……奏多くんも、美桜の事心配してたわ。」
…奏多くんは、いつだって優しい。
でもその優しさが、今の私には苦しくて。
「………お母さん……」
「………うん?」
「……私、奏多くんに…ひどい事言っちゃった……。」
……止まらない、奏多くんへの想い。
「……私、奏多くんに嫌われちゃったよぉ……!!」
私は、お母さんの胸に飛び込んだ。