もう一度、恋をしよう。
「…まさか、美桜が引越すなんてな。」
「私もびっくりだよ……。」
「…だよな。
お前、東京行ったらピーピー泣きじゃくるんじゃねーの?」
「はぁ!?何よそれっ!!」
…大和のバカッ!
こんな時まで意地悪しなくてもいいじゃないっ!!
怒りが込み上げて来た時、ふわっと頭の上に大和の手が乗せられる。
「でも…安心しろ、美桜。」
「……え?」
「……お前を一人になんてしねぇから。」
「………大和?」
優しく笑う大和は、それ以上何も言ってはくれなくて。
大和の言葉の意味を、私は理解する事が出来ずにいた…。