もう一度、恋をしよう。
「…大和、何か変だったね。」
私に知られたくない隠し事もそうだけど…真央に対してあからさま過ぎる態度。
…ほんと、何考えてるんだろ。
「…美桜、大和くんから聞いてないの?」
「…え?何を?」
「…そっか。
美桜には言ってないんだ、大和くん。」
下駄箱にローファーを入れて真央を見ると、俯きながら真央は小さく笑った。
「…真央?どうしたの?」
「…大和くんね、県外の高校受験したんだって。」
…え?大和が県外の高校を?
私が引越しするって決まる前に大和と進路の話をした事があったけど、確か地元の高校を受験するって言ってたはず。
…でも大和からは、一度もその話を聞いてない。