もう一度、恋をしよう。
ー放課後
「美桜?何やってんだよ、そんな所で突っ立って。」
誰も居なくなった教室に大和が一人で入って来て、窓辺に立っていた私の方に近づく。
開いた窓から心地よい風が吹いて、カーテンを揺らす。
教室には茜色に染まった夕日が差し込んでいた。
「大和、ちょっといい?」
「ん?どうした?」
「…話があるんだけど。」
大和と向き合って話すのは初めてじゃないけど…何故か私は緊張していて、ごくっと息を飲む。
「話って何?」
目の前に立った大和と目線が合うと、いつものからかうような様子はなく、じっと私を見据えていた。
「あの、さ……」
言葉の続きが思うように出てこない。
…大和に見つめられてるから余計に。