もう一度、恋をしよう。




「…はぁ……。」




大和の口から漏れたため息に顔を上げると、気まずそうに頭を掻いていた。


困った時に頭を掻くのは変わらないけど、チラッと私を見やる大和のため息には他に何か理由があると直感する。


どうしてそう思ったのか分からないけど…それは長年一緒に居るから感じる、幼なじみの勘みたいなものかも知れない。




「…何で隠してたの?
真央には言えて、私に言えない理由でもあるの!?」




一度、言い出してしまうと止まらなくなる。


…いや、止めたくなかったという方が正しい。


口を閉ざせば何も言えない気がして怖かったから。


一方的な質問攻めに大和は困ってると思うけど、そんな事を考えている心の余裕は今の私にはなかった。
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