アブラカタブラ!
(四)昼食
「パパは、ボクちゃんのことすき?」と言う。
どうしてだと聞き返すと
「ママがね。パパは、ボクのこと、かわいくないのかなって」
と、悲しげな目をして言う。
「可愛いさ。ボクも妹のなお姫も大好きだよ」
「よかった。ボクちゃんもヒメもかわいいんだね!」
目を輝かせて、わたしをじっと見てきた。
「よし、肩車をしてやろう」
息子を肩に乗せた。
うっすらと滲んでくる涙を、息子に見られたくなかった。
なぜ涙が出てきたのか、純真な子どもを悲しませたことに罪悪感を抱いたのか。
いやそうではない。愛しさが涙となったのだ。
どうしてだと聞き返すと
「ママがね。パパは、ボクのこと、かわいくないのかなって」
と、悲しげな目をして言う。
「可愛いさ。ボクも妹のなお姫も大好きだよ」
「よかった。ボクちゃんもヒメもかわいいんだね!」
目を輝かせて、わたしをじっと見てきた。
「よし、肩車をしてやろう」
息子を肩に乗せた。
うっすらと滲んでくる涙を、息子に見られたくなかった。
なぜ涙が出てきたのか、純真な子どもを悲しませたことに罪悪感を抱いたのか。
いやそうではない。愛しさが涙となったのだ。