幼なじみの溺愛が危険すぎる。
翌朝、学校に行くと沙耶ちゃんが言いにくそうに口を開いた。
「りり花、昨日ね…」
「あっ、昨日はカラオケ行けなくてごめんね?」
沙耶ちゃんに謝ると、沙耶ちゃんはぶんぶんと首を横に振った。
「そうじゃなくてさ、カラオケで偶然玲音くんと会ったんだよ」
「へー…」
「玲音くん、りり花のことを探してるみたいだった。
教室で私達の話を聞いて、りり花のことが心配になったんじゃないかな…」
「まさか…偶然だよ。
だって玲音、女の子連れてたんでしょ?」
「でも、玲音くんが連れてた女の子、黒川さんじゃなかったんだよね…」
「え?」
沙耶ちゃんの言葉に思わず動きを止めた。
「知らない学校の制服着てるコだった」
「そう…なんだ…」
黒川さんじゃないって、どういうことだろう………