幼なじみの溺愛が危険すぎる。
「園長先生、今日、このままお手伝いしてもいいですか?

バイト代とかいらないので…」



子どもたちの砂で汚れた手を水道で洗いながら園長先生に訊ねた。



「ああ、助かるよ。
先生達にも伝えておくから」


園長先生はそう言ってゆっくりと腰を伸ばすと職員室へ入って行った。


やったぁ!


保育園で手伝わせてもらえるなんて!



子ども達と遊んだり、お帰りの支度を手伝っていたらあっという間に閉園時間になった。

みんなのおかげで玲音のことも考えずに過ごせた。


お迎えの時間になると、保育園は途端に忙しなくなる。


「りりちゃん先生、明日も来る?」


「うん、来るよ!」


「わーいっ!」


ぴょんぴょんと跳びはねて喜んでいる子どもたち一人一人と握手をしてお別れの挨拶をした。


小さなプニプニの手のひらに、キラキラの瞳で見つめられて


くぅ……たまらなく可愛いっ!!






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