幼なじみの溺愛が危険すぎる。
お昼休みになると、前の席の沙耶ちゃんがお弁当を抱えてくるりと振り返った。


「あのさ、りり花と玲音くんってつきあってるわけじゃないんだよね?」


「玲音とはただのお隣さんだよ。
沙耶ちゃん、急にどうしたの?」


それを聞いて沙耶ちゃんは、なにやら考えこむように私の顔を覗き込んだ。


「りり花は玲音くんと一緒にいてなにも感じない?」


「玲音になにを感じるの?」


「だって、玲音くんって超美形じゃん。
黒板見てる横顔だけでキュン死にできるよ」


玲音にキュン死…?


窓際で友達とはしゃいでる玲音に目を向ける。

白い肌も潤んだ黒い瞳も昔と全然変わらない。
琥珀色の柔らかい長めの髪も変わらない。



でも、昔みたいに小さくもないし
可愛くもなくなっちゃったんだよなー…


残念…
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