幼なじみの溺愛が危険すぎる。

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りりちゃんへ


りりちゃん、困らせるようなことをいっぱいしちゃってごめんね？


どうしてもりりちゃんのことが諦めきれなくて最後に悪あがきしてみました。


でも、これでおしまいだから安心してね。


りりちゃんが困ってる顔を見るのはやっぱり辛いね。


少しでいいから俺にドキドキして欲しかったんだけど、

りりちゃんにとって、

俺はやっぱりただの幼なじみでしかないんだってことがよくわかったよ。


俺はりりちゃんと一緒にいていつもドキドキしてたよ。

いつか、りりちゃんが俺にドキドキしてくれる日が来るといいな…と思って過ごしてきたけど、

それは叶わなかったみたいだね。


でも、こんなにも長い時間を好きな子の近くで過ごすことができたんだから、

それだけでもう十分だよ。



りりちゃん、俺さ、母さんの病院の近くに引越すことになったんだ。


親父が母さんのところに行きやすいように。


俺がもっと母さんに会いに行けるように。


限りある時間をもっと母さんと一緒に過ごせるようにね。



最後の夜をりりちゃんと一緒に過ごせてすごく嬉しかったよ。



学校では今まで通り会えるから

これからはフツーのクラスメイトとしてよろしくね。


次に住むマンションは一階にコンビニが入ってるから、飯は大丈夫そう。


りりちゃん、今まで本当にありがと。

ずっとずっと大好きだったよ。


会って伝えると泣いちゃいそうだし、メールだと甘えちゃいそうだから今回だけは手紙で！


次に会うのは二学期だね。

こんなに長い間りりちゃんと離れたことがないから夏休みがちょっと心配だけど

もうバカなことはしないから安心してね？


それからね、りりちゃん。

俺、もともと頭がいいんじゃなくて少しでもりりちゃんによく見られたくて、寝ないで勉強してたんだよ。


中学のときにさ、りりちゃん、よく学級委員の瀧澤に勉強教えてもらってたじゃん？


あれがめちゃくちゃ悔しかったから、

りりちゃんと同じ高校に行けるようにがんばって勉強して、

高校に入ってからは、

りりちゃんに勉強教えられるくらい頑張ったんだよ。


りりちゃんが女子校に行くって言い出したときはどうしようかと思ったけどね。


りりちゃんが行きたがってた星薇女学園の呪いの話は全部俺の作り話だから安心してね♪



今の俺がいるのは全部りりちゃんのおかげなんだよ。


最後にもう一度だけ…


りりちゃん、大好きだよ。


これからは学校でもりりちゃんに甘えないようにする。


ちゃんと自分のことは自分でやるようにする。


俺だけ特別な気持ち抱えながら今までと同じ関係を続けていくのは、さすがに俺もキツイから

もうここにも来ないよ。



りりちゃんに彼氏ができたら凹みそうだけど

りりちゃんの"ただのクラスメート"になれるように頑張るよ！


幼なじみはここまで。


これからはクラスメートとしてよろしくっ！



だから、ばいばい。



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