幼なじみの溺愛が危険すぎる。
「クラブってなにクラブ?

格闘技系ならいけるとは思う」


「ねぇ…りり花、それって本気で言ってる?

なんか、りり花に彼氏が出来ない理由がわかってきたよ…」



そんなことを話しながら沙耶ちゃんと歩いていると、

赤い派手なエプロンをつけたお兄さんが、

ビラを片手に私と沙耶ちゃんの間に割り込んできた。



「はい、どーぞー。カラオケ、今なら一時間無料!女子高生ならフリードリンク付きでーすっ!」


沙耶ちゃんがちらりとそのビラを見る。


「じゃ、とりあえず、ドリンクついてるしこのカラオケいってみよっか!」


沙耶ちゃんに先導されて少し奥まったところにある小さなカラオケ店に入った。



お店に入り、2人で散々盛り上がったところで玲音からケータイに着信があった。


うっ……


「りり花、電話とらなくていいの?」


沙耶ちゃんがそう言って私のケータイを指さした。



「あー……うん!せっかくの沙耶ちゃんとのデートだもん!」



今日ばかりは沙耶ちゃんと思い切り楽しみたいっ。
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