幼なじみの溺愛が危険すぎる。
………と見せかけて、
金髪頭が力を一瞬ゆるめたその隙に、
金髪頭の右手を掴んで
その腕をねじりあげた。
「いってぇ!」
金髪頭が怯んだ瞬間、
そいつのたるんだ腹を思い切り蹴り上げて体を離した。
そのまま、沙耶ちゃんにベタベタ触っているスキンヘッドの手を払い、足をひっかけた。
スキンヘッドがバランスを崩したのを確認して、
沙耶ちゃんの手を取って、荷物を抱えてお店の外に向かって駆け出した。