幼なじみの溺愛が危険すぎる。
「えーっ!いいなぁ、伊吹くんっ」
「りりちゃん先生のお弁当、美味しそうだよねっ!」
「ズルい!私も今度お弁当落としちゃおう!」
「私もーー!」
「こらこら!」
騒ぎ始めた子供たちをいさめていると、
伊吹くんのお母さんと連絡をとったゆうこ先生が保育室に戻ってきた。
「りりちゃん先生、お母さまから許可がとれたので、
りりちゃん先生のお弁当を差し上げてもOKですよっ!」
ゆうこ先生の言葉に伊吹くんはぱあっと明るい笑顔になった。
「やったね、伊吹くん!
じゃ、伊吹くんは先生と一緒に食べようっ!」
涙をキュッと引っ込めて、笑顔になった伊吹くんにお弁当箱を差し出した。