幼なじみの溺愛が危険すぎる。
「りりちゃんって、ホント小さい子、好きだよね」


つまらなそうに口を尖らせる玲音に、うんうんと大きく頷く。


一人っ子の私は、毎年、クリスマスや誕生日のたびにプレゼントに弟か妹を熱望したけれど

残念ながら我が家には弟も妹もやってこなかった。


今思えばバリキャリのお母さんは、始めから子供は一人と決めていたのかもしれない。


代わりにやってきたのは、隣に引っ越してきた女の子のみたいな顔をした男の子だった。


琥珀色のクルクルとした柔らかい髪の毛に黒く潤んだ大きな瞳、真っ白な肌。



弟と妹がいっぺんにできたみたいで、
嬉しくて仕方なかった。



なんでも素直に私の言うことをきく玲音のことが可愛くてたまらなくて、
玲音の面倒を見るのがなによりも楽しかった。



隣であくびをしている玲音を見上げる。

あのチビッコがデカくなったよね…
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