キミの心に届くまで

屋上でキミと



新学期が始まって数日。



柏木君とすずが付き合っているというウワサは、新学期早々2人が一緒に登校して来たことで一瞬で広まった。



すずが同じ学校の人に知られたくなさそうだったのは、どうやら照れ隠しだったみたいで。


2人が一緒に登校して来た姿を教室の窓から見つけた時はビックリした。



何かと有名な2人だし、柏木君に至っては全学年の女子から人気だから、どこもかしこもそのウワサでもちきり。



「陽良、ごめんっ!」



朝教室に入って来るなり、すずがいきなり申し訳なさそうな顔を見せた。


新学期に入ってすぐにした席替えで、すずはあたしの前。


ちなみにあたしは廊下側の一番後ろ。



両手を合わせて必死に謝って来るすずに首を傾げる。



「今日からお昼ごはん別でもいい?潤君に一緒に過ごしたいって言われちゃって」


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