キミの心に届くまで
Season*3
苦しい心
「おねーさん!」
夜の繁華街の中を当てもなく彷徨っていると、突然肩を強い力で掴まれた。
あまりの痛さに顔をしかめる。
だけど。
もう、すべてがどうでもいい。
霞む頭でそんなことを思いながら振り返ると、そこには薄気味悪い笑みを浮かべたガラの悪い男が3人立っていた。
「ヒマなんでしょ?俺らとカラオケにでも行かない?」
その中でも金髪の派手な男が、肩を掴んだままあたしの顔を見下ろしている。
「別に、いいけど」
「マジ〜?キミみたいなマジメそうな子と遊べるなんてラッキ〜」
ニヤリと笑いながら、男は舌でペロリと自分の唇をなぞった。