キミの心に届くまで
一触即発とはまさにこのこと。
火花を散らして睨み合っている2人の間には、あたしはおろか片桐の友達も固唾を飲んで見ていて誰も入れない。
殴り合いになりそうな雰囲気に、背中に冷や汗が流れた気がした。
金髪男も十分怖いけど、それよりも片桐の方が体も大きくて体格もしっかりしているせいか威圧感がある。
「男がいるならいるってさっさと言えよ!期待させやがって、このクソ女がっ!」
リーチの差を感じたのか、金髪男は意外にもあっさり暴言を吐いて去って行った。