キミの心に届くまで
胸が軋んでツラくなる。
こんな時に思い出すのは、病院でのお母さんの言葉。
『これ以上失望させないで』
『重荷を背負わせないで』
そんな声が頭の中でこだまする。
ごめんなさい……ごめんなさい。
お父さん、お母さん。
あたし、本当は全然良い子なんかじゃないの。
そういう風に演じていただけ。
だって……そうじゃないと、嫌いになるでしょ?
本当はずっと怖くて仕方なかった。
いつか『お前なんかいらない』、『あたし達の子どもは翼だけだ』って言われるのが。
良い子でいないと、見捨てられる気がして怖かった。